17.8.31 Wed
昨日お話しした内田樹先生によると、自分ことを「ダメ人間だ」思う日本の若者は73%に達するらしい。中国は38%、アメリカが40%であるという。自分をダメ人間と思う根拠は、向上心と競争心の欠如である。日本の若者の73%がこれが欠けていると自覚しているという。他国と比較すると著しい高率といえる。さてこの73%は、健全な社会を意味しているのかどうかである。内田先生がどう考えているかどうかは先生の著書をお読みいただくとして、私はこの統計数値は、アメリカや中国に比較して日本の若者は極めて日本的に健全な証拠ではないかと思う。江戸時代の若者にアンケートをすれば、いやいや私はまだまだ若輩者でしてと、ダメ人間の自覚率はもっと高いと想像する。内心の自信の程とは裏腹にそう答える。いわゆる謙遜の精神ですな。若者に謙遜の気持ちがあれば、日本は健全。おそらく間違った解釈なんでしょうが。
17.8.30 Thu
日中は渋谷から津田沼。夜は昨日に続き事務所前の「たむら」。実に分かり易いパターン。私の敬愛する内田樹神戸女学院大学教授によると、人間は本質的には「謎」だそうだ。私も、「簡」にして「単」であるがどこかに謎があるに違いない。そこが分からない。謎である。
17.8.29 Mon
銀座、東陽町、大手町、新宿と移動して、入谷の「たむら」で一日を終わる。4人で飲んでいて、暑いが夏は終わったと話し合った。また、やっぱり夏の終わりは寂しいらしい。こんなに暑くて嫌な夏なのに、終わるのが寂しいとは幸せなやっちゃ夏は。
17.8.28 Sun
我々の世代にとってエポック・メーキングな事象が起きた年はいつだろうかと、「1985年」(吉崎達彦著・新潮新書)を読んでいて思った。坪内祐三の著書に「1972-はじまりのおわりとおわりのはじまり-」(文芸春秋社)がある。著者は72年当時14歳。木枯し紋次郎,横井庄一,札幌オリンピック,浅間山荘事件,高松塚古墳,川端康成自殺,沖縄返還,佐藤栄作引退,田中角栄,『ぴあ』創刊,日中国交回復,パンダ,キャロルが1972年。ウ~ン、イマイチだな。やっぱり私にとっては、三島由紀夫が割腹自殺した1970年かな。東京に出てきた友廣少年は、この時総武線は下総中山の駅前にあるラーメン屋で昼飯を食っていた。大阪という大都会の鈍才少年は、ラーメン屋のテレビに映る市谷自衛隊の画面に、驚いたのなんのって。高校時代の友人に、三島由紀夫は段々小説が下手になるね、と言われて以来、石坂洋二郎の「青い山脈」を戦後文学の最高傑作と信じていた私は、その友人と三島由紀夫に憧れのようなものを抱いていた。東京に来て、まずは環境に慣れなければと、新宿、池袋、浅草と環境との折り合いに時間を割いていた私は、まだ三島文学なるものに触れていなかった。その三島が……。その夜、やたら人と話をしたかったことを覚えている。三島由紀夫の辞世の歌は『散るをいとふ世にも人にもさきがけて散るこそ花と吹く小夜嵐』。
≪雑読・濫読メモ≫に『「生きる」という権利』を追加しました。
≪雑読・濫読メモ≫に『1985年』を追加しました。
17.8.27 Sat
今日の日経新聞朝刊の文化面には、渡辺淳一の「愛の流刑地」が掲載されている。とともに、芭蕉の俳句の新解釈についての記事が登載されている。蛙は古池に飛び込んだの、かとある。俳句といえば、昭和21年に桑原武夫京大教授が、俳諧第二芸術論として、一体俳句は芸術足り得るのか、と論議を提示した。大経済学者宇野弘蔵が、労農派の一員として留置場に入れられたときに、「秋深き隣は何をした人ぞ」と読んだことが背景にある。もちろん、芭蕉の「秋深き隣は何をする人ぞ」をもじったものであるが、留置場の隣の人である。何をした人、といってもロクなことはしていない。桑原先生、俳句を鑑賞しようと紐解くと、この宇野先生の句が邪魔してワビサビの世界に浸れない。そこで書いた論文が前述の第二芸術論で、和歌に比べてその芸術性は‥‥、となった。宇野先生も罪作りな人だ。学生時代の小生は、この宇野先生の創りだした宇野理論なる経済理論の体系に訓詁学的に取り組み、多大な時間を費やした。決して、無駄な時間とは言わないが、おかげで元来しなければならない勉強は一切しなかった。本当に罪作りな宇野先生である。
17.8.26 Fri
台風一過。暑さの蒸し返し。明日は浅草サンバカーニバル、高円寺阿波踊り。阿波踊りといえば、東京では高円寺の阿波踊りが有名だが、下北沢にもある。先週行われた。これも結構な歴史があり、昭和49年、50年の下北沢阿波踊には、事情があって私も参加した。23,4歳の現役バリバリの年齢。頑張りましたね。ある連の先頭で二人でガンガンやりました。その時以来、私の人生哲学の一つが定まりました。踊らにゃソンソンです。何事も当事者でなくてはダメ、面白くない。傍観者はリスクはありませんが、何ものも得ることは出来ません。もっともカーニバルは観る楽しみがあります。といえば典型的な中年でしょうか。ちなみに、東京で阿波踊りは、三鷹、神楽坂、大塚、初台、経堂などおよそ20箇所。
≪雑読・濫読メモ≫に『阿片王‐満州の夜と霧』を追加しました。
17.8.25 Thu
品川区戸越から埼玉は武蔵藤沢。台風の雨でずぶ濡れ。事務所に帰る途中、上野駅構内で発見。明日発売予定のDVD「オペラ座の怪人」。今年の2月に観た一押二押しの映画、というか音楽。即、購入。ずぶ濡れの不幸も消し飛んだ。幸せちゅうもんはこういう所に転がってとるんです。不幸のタネも一杯転がってまっけど、それ以上に幸せのネタはそこらじゅうに落ちてまんがな。早速パソコンで聴いて感激。一日の終わりはこうでなくては。
17.8.24 Wed
今日は三軒茶屋から埼玉は越谷。涼しい。春夏秋冬の四季のなかでは、季節の終わりを感じるとすれば夏の終わり。昨晩から今朝、そして今日の日中と、夏の終わりを感じる。何歳になっても夏の終わりは寂しい。ちなみにヤフーで春夏秋冬の思い出をキーワードとしてそれぞれのページ件数を検索すると、春の思い出が23,800件、夏の思い出が2,540,000件、秋の思い出が12,800件、冬の思い出が36,300件となっている。圧倒的に夏の思い出の勝利。それほど強烈な印象が夏にはあるのでしょう。さて、50を過ぎた私の夏の思い出といえば、長良川で鮎とともに泳いだことでしょうか。
17.8.23 Tue
最近の欲求不満。小説を読む時間がない。小説は一気呵成に読まなければ面白くない。特に海外物をチマチマ読んでいたんでは、いつの間にか主人公と犯人の名前がこんがらがってしまう。次に酔う時間がない。酒飲みとして恥ずかしく思う。毎日毎日、晩酌程度でごまかしていたんでは、本当の「酔い」の味は分からない。酒の味も大事だが、酔いの味も大事である。別に忙しくもないのに、小説とアルコールに費やす時間が足らない。いや、金も足らないのであるが、真犯人はこの夏の暑さである。暑さに負けるようでは、私も歳をとった。
17.8.22 Mon
作家で法政大学教授の島田雅彦氏によれば、二日酔いの原因は最後の一杯にあるという。ビールでいえば最後の1本である。ところが飲兵衛には、どれが最後の一杯かが分からない。だから度々の二日酔いを避けることができない、と語っておられる。なかなか説得力のある理論であるが、私の理論はこうである。二日酔いは飲んでいる理由を忘れたときに訪れるである。失恋の痛手を忘れるためという、飲む理由そのものに二日酔いの要因がある場合もあるが、ほとんどの場合は、二日酔いを引き起こす理由はない。単なる晩酌に二日酔いの原因は見当たらない。ところが、晩酌であることを忘れたとき、つまり飲むこと自体が目的となったとき二日酔いが訪れる。これが私の二日酔い理論である。もっとも忘れるためのに飲む。だから飲んでいるとその理由を簡単に忘れる。だから度々二日酔いが私に訪れる。
17.8.21 Sun
レイバンのサングラスがある。私はこれをかけると自分が日本人であることを、嫌というほど思い知らされる。レイバンをかけるとズレ落ちるのである。何故かというと、鼻が低いから。レイバンは重い。彼(アメリカ人)らは、これをヒョイと鼻に乗せて固定する。私が鼻で固定したときには、レイバンはすでにズレ落ちた状態になっている。でもレイバンはカッコいい。マッカーサーが厚木に降りたときにかけていたのがレイバン。今日もレイバンをかけてマイカー。CDは久しぶりのスウィートボックス。
17.8.20 Sat
赤坂見附から上野。久しぶりに「大山」でカツカレー。その後アメ横をブラリ。30数年前のアメ横はもっと猥雑でゴミゴミしていた。いつの頃か、アメ横には加山兄弟という伝説のファイターがいたという。アメ横でトラブルがあっても最後の最後で加山兄弟が片付けたという。街が不良連中に蝕まれそうになると登場した。下谷には「ジャック」というディスコがあった。これはこれで不良の溜り場であったという。昔のアメ横・上野は危険な匂いがした。いまのアメ横にはドキドキ・ワクワクする危険を感じない。安全、危険といえば安全な方が良いに決まっているが、冒険というものには必ず危険が伴う。危険な場所がなければ冒険もない。冒険を経験しない少年は本当の大人になれない。マァ、冒険しても大人になれない者もギョウサンおりますが。
17.8.19 Fri
暑いぞー。としか言いようのない天気。スーツに大型バックを担いで出歩くと、思考も行動も支離滅裂。それでなくとも脱線かつ分裂気味な行動パターンの持主である私である。昼飯は藪蕎麦だ、と駆け込んだところが赤坂飯店。食べていてビックリ。俺はなんでラーメン食ってるんだ。顧客に、白ですか赤ですか、と問われて答えたのが、美味しかったです。こうなると、もういけません。心に栄養が足りないのです。心の栄養剤、ビール、ワイン、日本酒、紹興酒、焼酎、ウィスキー‥‥。そう、お酒は心のサプリメントなんです。ということで、先ずはビール。しかしビールはいつも、先ずは、取り敢えずは、で済まされる。なかなか主役になりませんな。
17.8.18 Thu
今日18日は豊臣秀吉の没した日。もっとも新暦では9月18日と思うが。大阪人にとって、太閤さんは歴史上最も偉い人として身体に刻み込まれる。私が育った当時の大阪人の今一人の誇りは松下幸之助であった。実は、もうひとつ大阪人が密かに誇るものがある。歩兵第八連隊である。第八連隊は、明治7年に大阪城に設置された歴史ある軍隊であり、大阪近辺の若者が入隊した。この第八連隊についた呼称が「また負けたか第八連隊」である。史実は不明であるが、この第八連隊は明治10年の西南戦争以来第二次大戦まで、とにかく戦うと負けていたらしい。全国の軍隊仲間からは笑いものであったという。故勝新太郎が演じる八尾の朝吉を想像すればお分かりのように、大阪人は個々のバトルに強くても、兵隊さんとなるとカラッキシ役に立たない。体質的にアナーキーな大阪人は、軍事組織には向かない。だから大阪人が入隊した第八連隊は最弱な軍隊であった、が私の持論である。そのことを密かに誇りに思う、そんな雰囲気が私の周りにはあった。嫌な点も一杯ある大阪人ですが、付き合えば肩の凝らないおもろい奴でっせ。
≪私の好きな下町とお店≫の≪浅草地区≫に『小柳』を追加しました。
17.8.17 Wed
朝晩いくらかしのぎ易くなった。今日、厚木に赴き日陰に入り風が涼しい。愛甲石田の駅に着くといつもその自然環境の素晴らしさに感嘆する。新宿から1時間。千葉でいえば東京駅を基準にして木更津辺り。木更津と何が違うといえば、やはり山々。丹沢の山並みは素晴らしい。足柄から箱根へと続く。水脈も豊富である。この山の緑と川の水が涼しい風を送ってくる。これが千葉にない。残念なるかな千葉には水を貯める山脈がない。
17.8.16 Tue
今日から業務再開。久しぶりに着るスーツが窮屈であるが、これは精神的なものであり絶対に物理的なものではない。しかし、どうも世間は休みのようだ。上野松阪屋に出かけても、御徒町多慶屋に行っても空いている。多慶屋で並ばないでレジを済ましたのは始めて。都会の静けさも乙なものである。
≪雑読・濫読メモ≫に『信長軍の司令官』を追加しました。
17.8.15 Mon
終日、事務所で過ごす。今日まで夏休み。忙しく動き回っていたとはいえ、スーツに手を通さない一週間は貴重な骨休み。アニマル浜口師匠のライフスタイルの通り「気合」と「笑い」で後半戦に臨みましょう。ところで今日は終戦記念日。60年前の今日から戦後が始まり、その5年と6ヵ月後に私は生を受けた。ほとんど戦後世代の私であるが、いつ戦後が終わったのかが良く分からない。もはや戦後でないことは承知しているが、何かけじめがないような。
17.8.14 Sun
頭で考える力をマインド、心と魂で感じる力がハート。できれば両方欲しい。ハートが土地ならマインドは建物。ものというものは、いくらあっても欲というものが有る限りは足らない。この欲をコントロールする力はハート。頭では分かっていても制御できないのが欲。その欲とは関係なくハートで動くのが祭り。ということで今日は、深川富岡八幡宮の例大祭、三年に一度の連合渡御。私は、三社よりもこの祭の方に興奮する。
17.8.13 Sat
昨晩、寿司をたらふく食べていて減量を決意していたことを思い出した。どうも私の意志が弱いのは、記憶力が原因らしい。そこで明解(新明解国語辞典)さんに「意志」を聞いてみた。「困難や反対が有っても、最期までやり抜こう(絶対にすまい)とという、積極的な心の持ち方」とある。どうも記憶力とは関係がないようだ。ということで今日は、己の意志の弱さに気分はブルー。ここはひとつ気分転換に阪神の快勝を観ればと東京ドーム。ところが何ということかまさかの敗北。今日はなんて日だ。
17.8.12 Fri
いつものように朝というか深夜というか午前3時に起きてコソコソ、ウロウロ。ひとっ風呂浴びると6時。さてビール。これは当然というか、当り前というか、自然の理というか、権利というか宿に対する礼儀でもある。おかげで帰りの車中はぐっすり。どこに泊まったかはいずれご紹介いたします。結構お勧めのお宿でした。
17.8.11 Thu
どういうわけか、今日の昼は水上温泉郷にある「やぶそば(0278-72-3492)」で山菜天せいろ(1500円)。これは絶品。いつの間にか高級食となった蕎麦。繊細すぎる都会蕎麦に比べ、これは田舎蕎麦の秀逸。太さといい、量といい、天ぷらといい都会の2倍以上。そうだ、蕎麦ってぇのはこういう食いものなんだ、を実感。夜は熊汁に冷酒。腰痛を騙し騙し、平家の落人郷におります。
≪雑読・濫読メモ≫に『不屈のために』を追加しました。
≪雑読・濫読メモ≫に『徳川四百年の内緒話 ライバル敵将篇』を追加しました。
≪雑読・濫読メモ≫に『男と女の悲しい死体』を追加しました。
≪雑読・濫読メモ≫に『名将たちの戦争学』を追加しました。
17.8.10 Wed
中日ドラゴンズの足音が気になって仕方がないのです。何故、中日はこんなに強いんだ。ということであまり得意ではないネガティブキャンペーンをやります。中日の落合監督は暗い、暗すぎる。監督の暗いチームが優勝しても日本のためによろしくない。今の日本に必要なものは、明るさであり、明るいリーダーである。といっても、阪神の岡田監督も十分暗いんですが。阪神ファンはメッチャ明るいですから。とにかく何でもいいです。阪神が優勝した方が世の中のためになるという政治的、経済的、社会的、外交的、軍事的理屈はないでしょうか。こうなれば世論の後押しで阪神を優勝にもっていきたいのですが。
17.8.9 Tue
今日から夏休み。朝4時にガバっと起きようと思ったら、腰痛。折角の夏休み、朝は散歩して、愛車に乗って、事務所に行って、仕事を片付けたら上野お山の博物館、という遠大な計画がオジャン。這うように自宅をウロウロ。何とか自宅で仕事を片付けたらもう夕方。腰痛は、先日の日曜日に座卓で一日中仕事をしたのが原因。というよりも、オーバー体重が原因。したがって減量を決意。それはそうと、この時期の東京国立博物館は穴場。というよりここの平常展はいつでも穴場である。騙されたと思って一度おいでください。
17.8.8 Mon
郵政民営化法案が否決、衆議院解散へ。小生はまったくのミーハーで、政治的課題そのものにはあまり深く考えないものの、選挙(政局)となるとガゼン興奮します。不謹慎かもしれませんが、暑い夏の楽しみが増えました。千葉地方区に限定すれば、これでなかなか選挙評論家でもあります。しかし今のところ、政局よりも中日の足音のほうが気になるのです、小生は。死のロードを勝率5割で乗り切れば、阪神、今年の優勝間違いないと計算していたのですが。今の中日の勢いだと5割では危ない。阪神:ロッテで日本シリーズを楽しみに、日程もそろそろ調整しようと考えておるのですか。
17.8.7 Sun
今日は立秋。もう秋だって。昔の人の季節感覚が異なっているのか、季節が昔と異なってきたのか、この気温では秋は実感できない。立春(2月4日頃)といい、立夏(5月6日頃)といい、立冬(11月7日頃)といい、どうも私と季節感が一月ズレている。もっとも季節を五感で感じれば、やはり今日は立秋なのかもしれない。単なる都会の暑さではなく自然に眼を移せば、今日から日一日と秋に向うのであろう。
≪映画・演劇・演芸・音楽≫に『ヒトラー最期の12日間』を追加しました。
17.8.6 Sat
朝7時に家を出て錦糸町。さて場外馬券かとお思いでしょうが、8時50分から始まる映画『ヒトラー-最期の12日間-』を観るため。時間があるので珈琲館で一休み。居る居る居る居る、いらっしゃいました場外組みが。皆さん一心不乱に新聞を拡げてメモ。胴元が儲けることが分かっていても、俺は例外だ、が博徒の心情。私も嫌いではないが、いかんせん競馬は頭を使いすぎる。2時間20分の映画は観客10名。早起きは3文の得。映画のことは明日にでもご紹介するとして、ヒトラー56歳で自殺。再びヒトラーを産み出してはならない。映画を観ながら若い頃に読んだフロムの『自由からの逃走』を思い出した。
17.8.5 Fri
政治家の方々が私と等身大の人間であるとすれば、この郵政問題で職を失う虞はいかばかりのものかとその心中を推察する。また、私と異なり、選挙時のキャッチフレーズのように信念と情熱と行動力の持ち主の方々であれば恐れるものは何もない。信念に基づいて、情熱を持って行動すればよい。ある参議院議員の方が、『私には政府のポストよりも町の郵便ポストのほうが大事だ』と執行部の説得と飴を断られたという。私には、郵政民営化が、日本国にどのようなメリットとデメリットをもたらすのか不勉強なため良く分からないが、こういう小気味いい男気のある発言を聞くと単純に応援したくなる。ちなみに私は、このような飴(ポスト)、買収、接待、供応、贈答に極めて弱い。何なら一度お試し下さい。さて、今日は事務所の暑気払い。事務所向かいの『栄龍』で、ギョーザ、春巻き、ニラレバ炒め、肉ネギ炒め、エビチリ、八宝菜、麻婆豆腐、ピータン、から揚げ等々に、ビール、甕入り紹興酒に焼酎等々。試合開始は17時半。行ってまいります。
17.8.4 Thu
暑い、暑い。辟易するような暑さ。昔から夏はこんなに暑かったっけ。54回も夏を経験しているのに、一向に慣れることがない。小生は、けっこう環境順応能力は高いはずなんですが。この暑さのなか、朝から都内3箇所を駆け巡りました。おかげでビールが美味い。うだるような暑さとビールとくれば、黒澤明監督の映画『野良犬』。刑事役の志村喬と三船利郎が、志村の家で飲むビールが美味そうだった。もちろん冷蔵庫はない。地下水で冷やした配給のビール1本。あんなに美味そうにビールを飲むシーンは野良犬を置いて他はない。映画では、ビールはいつも脇役だ。
17.8.3 Wed
世間は夏休みモードらしい。外に出れば普段は見ることのない親子連れ、事務所に居れば電話がかかってこない。私の事務所も来週の9日(火)から15日(月)までは夏季休暇。といっても宿題が一杯。休めるのは11日、12日と14日位か。私どものような稼業にいると、身に付いたと思った知識が、その瞬間に古くなっている。普段は置いてきぼりにされた知識に追いついたり、穴だらけの知識を埋めたりがこの休み期間の仕事。読まなきゃいけない本がそれこそ山のように積み重なっている。もっとも突入前は威勢はいいけれど、結果は何もしないのが夏休み。どうなることやら。ここで夏休みの取って置き情報。以前の事務所の氏神様である富岡八幡宮の3年に一度の例大祭が今年。14日には、54基の神輿による連合渡御。炎天下の暑さを避けるため、担ぎ手に水をかけるので水掛祭とも言われています。ビルの2階から、ダンプに溜めた水槽から、威勢の良い水が飛んできます。東京にいて退屈している方、是非ご覧ください。おそらく私は、朝の6時ごろから八幡様の鳥居付近でハシャイでいます。
17.8.2 Tue
午後、築地から千駄ヶ谷の東京税理士会館。暑い暑い。いくら夏でも、ここまで暑くならんでもいい。夜は浅草に出て、『小柳』で暑気払い。浅草には鰻屋は多いが、個人的には小柳が一番。もちろん鰻の前に、焼き鳥、もつ焼き、卵焼き、岩牡蠣でビールに日本酒。ここ一月で尾花、伊豆栄、小柳と鰻下町3名店を制覇。
17.8.1 Mon
久しぶりに靖国神社を通って九段坂を上る。九段坂とは洒落た名前ではあるが、結構坂はきつい。江戸の昔はもっときつい坂だったようだ。当時坂の上は、江戸一番の月見の名所であったという。今は桜の名所である。仕事の帰りに牛ヶ淵を覗く。この牛ヶ淵はいまこそあまり名は知られていないが、広重の絵で有名。九段坂を描けば、必ず牛ヶ淵を描くことになる。この牛ヶ淵を覗くときにいつも思うのだが、飛び込みたい誘惑に駆られる。別に自殺をということではない。子供の頃、川や池があるとわんぱく小僧の常として泳いだものである。その延長線で飛び込みたい。昔お城今皇居。これまで、お堀で泳ぐ不敬者はいなかったのだろうか。