夕方、隙間時間ができたので、永井荷風の『つゆのあとさき』を青空文庫で読む。昭和6年作品。ご存知の通り、銀座のカフェの女給君江をめぐる物語。当時の、カフェや男と女の様子がよくわかる。男と女は、当時も今もちっとも、変わっていませんが、男どもを手玉にとる主人公の君江。齢は20歳。いい悪いの話ではなく、現代人は当時よりも幼児化してるかもしれません。当時は、早く大人にならなければならなかったのでありましょう。でも、荷風の作品は文庫で読まなければ味わいがでません。スマホとにらめっこでは、なかなか昭和初期の世界には入り込めません。